グリグラ哲学カフェ100119

昨日は育児サークル〈グリーングラス〉(通称「グリグラ」)での哲学カフェでした。
参加者は8名。飛び入りで参加してくださった方もいてうれしい。


テーマは「働きがい」。
ある参加者の「働くことについて考えたい」という希望からみんなで話し合ってこのテーマにしたのですが、「働くこと」より、どちらかというと「やりがい」のほうに焦点があたる結果になりました。
専業主婦の方のなかには「働くこと」を自分自身のこととして考えにくそうな方もいらっしゃったので、これはこれでよかったと思います。


「お給料」、「必要とされるていること」、「社会的な意義」、「楽しさ」、「自分に合ってること」など、働きがいの条件として様々な要素が挙げられましたが、こういうのはやっぱり人それぞれですね。
そのままだと「人それぞれだよね」で終わってしまうので、「何に働きがいを感じるか」から「働きがいを感じるとはどういうことか?」へ問題をシフトしたかったのですが、なかなか難しかったです。
でも、何度も前者と後者を行ったり来たりした甲斐あって、いくつか面白い意見を引き出すことができました。


「働きがいが重視されるのは職業を選ぶ余裕があるからではないか。仕事を選ぶ余裕がなければ、働きがいなんていってられない」
「流れ作業で自分じゃなくてもできると感じるときは働きがいを感じない。けど、家族のために働いてると思うと働きがいを感じる」
「仕事にともなう楽しさと働きがいはイコールではない」
「働きがいを感じるには、自分で満足するだけじゃなく、誰かに評価されること、認めてくれる相手の存在が必要」
「働きがいは、目的や手段にはならない。達成感ともちがう。行為を通して行為の合間に、次の行為を動機づけるもの」
などなど。


最後に、参加者から「今日の哲学カフェは、やりがいありましたか?」と尋ねられました。
もちろん、YESと答えましたよ。
グリグラでの哲学カフェも、今年で6年目。やりがいがなければ、こんなに続けられません。