100723 哲学セミナー「ポロロッカーぼくらは生きている」
京阪なにわ橋駅構内のオープンスペース「アートエリアB1」にて開催している中之島哲学コレージュ。
7月23日は「月桃の花」歌舞団のみなさんをお招きし、「ポロロッカーぼくらは生きている」を開催しました。
前半は、ミュージカル『ワーキングプア希望宣言!ポロロッカ ぼくらは生きている』ダイジェスト版を鑑賞。
開演4時間前から準備して、いつものスペースがまるで劇場のよう。
生バンドの演奏に、迫力いっぱいの歌と踊り。
とても贅沢な時間でした。
後半は、歌舞団の方と会場の参加者いっしょに、ミュージカルの感想を交えながら、
戦争や貧困が世界を襲い、人間を使い捨てにしていく社会についてを考えました。
「同じメッセージでも言葉より歌や踊りのほうが心に響くのはどうしてだろう?」
「悪いのは自分じゃなくて社会っていうけど、その社会って何だろう?」
「このような社会でどうやって希望を見いだすの?」
などなど。
歌舞団の方の「希望とは、自分の居場所があること」という言葉が非常に印象的でした。
それから、感想でいただいた
「(ミュージカルのなかで)「希望はどこだ!?」というフレーズがあったが、
どこにもなくても人がつながることで希望はつくりだせるし、
それぞれの人のなかにある希望を共有することで希望は大きくなっていく」
という言葉も。
実は、開催当日まで、
「なぜワーキングプアの問題を、ミュージカルで?」
「会場に対して役者さんが多すぎないかな?」
とおもっていたわたし。
でも、実際にミュージカルをみると、すぐに納得できました。
タイトルにある「ぼくらは生きている」というメッセージが、
歌や踊り、身体を通じてダイレクトに伝わってくる。
特に、10人以上の役者さんが一斉に歌うシーンでは、一人では絶対でない迫力、
「つながる」ことによって得られるものの大きさを感じることができました。
「希望をさがす」をテーマに4つのプログラムをお届けしてきた6−7月。
回を重ねるごとに、「希望」と「他者とのつながり」との関係が浮かび上がってきたように思います。
企画段階では全く予想していなかった、うれしい発見でした。
8月の中之島哲学コレージュ「技術」
8月3日(火) 哲学カフェ「再生医療を考える」
8月25日(水)セミナー「当事者による/当事者のための技術」