100803 哲学カフェ「再生医療技術を考える」

8月3日は中之島哲学コレージュ。
実は7月末をもってコレージュに関わるリサーチアシスタントの任務から離れることになったのですが、
ボランティアのマイク係として参加してきました。


再生医療って、
ES細胞」とか「iPS細胞」とか言葉をきいたことがあるだけで、
自分にはあまり関係ない問題だと思ってたけど、
すごく社会的な問題なんですねぇ。


参加者は30人強とそんなに多くはなかったけれど、
みなさん熱心にお話をきいたり質問したりしていました。


ゲストの岩江さんはたくさんの問題を指摘されましたが、
そのなかには再生医療特有の問題もあったし、
医療全般の問題もあるように思えました。


とても印象に残ってるのは、
iPS細胞による再生医療はまだ未知数だから期待をかけすぎるのはどうか
と警鐘をならすゲストの岩江さんに対し、
参加者から、
「私はいま病気を煩っているが、iPS細胞によって治るかもしれない。期待したい」
と発言があったシーン。
それまで
「みなさん、再生医療といっても身近に感じられないかもしれないけれど」
といっていた岩江さんの態度が、さっと変わります。
主張内容は変わらずとも、表現から当事者への配慮が感じられました。
どんな人が参加しているかわからない中之島哲学コレージュらしい一場面。


その他にも、
会場からでた「生命はどこからどこで?」という問いや
税金の配分の問題。
それから、臨床試験の問題など、
考えるべき問題がたくさんありました。
今度、それらの問題を一つ一つ丁寧に議論する機会があるといいなぁ。



さて、これまで私は、
大阪大学文学研究科の社学連携に関するリサーチアシスタントとして
中之島哲学コレージュの関わってきました。
しかし7月末をもって文学研究科の学生ではなくなり、
8月からコミュニケーション・デザインセンターの特任研究員として務めることに。
今後、中之島哲学コレージュには、カフェフィロの一員として協力してゆくつもりです。


次回の中之島コレージュは8月25日。
6月にお招きした久住純司さんをゲストに、
「当時者による/当事者のための技術」というテーマでセミナーを開きます。
今度は、実際に「スイッチ」に触れたり、
湘南工科大学の学生さんが「ベッドサイドの技術」に挑戦。
いつもは京阪なにわ橋駅構内のアートエリアB1で開催していますが、
今回は番外編として会場が大阪大学豊中キャンパスのオレンジショップになります。
ご注意ください。
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