100512哲学カフェ「無償の贈与は成り立つか?」

5月12日(水)の中之島哲学コレージュの哲学カフェには、
55名の方が参加されました。
初めて参加する人も半数ほど。


テーマは「無償の贈与は成り立つか?」。
(前回「ありえるか」と書きましたが、「成り立つか」でした。すみません)

「成り立つ!」という人と「成り立たない!」という人と、きっぱりわかれておもしろかったです。
「事後的に生じる満足感も『見返り』に含めるかどうか」が意見の分かれるポイントになっていたようです。
「そもそも贈与とは無償のものである」という方や、「関係性によって変わる」という意見もありましたね。


個人的には、
「世間体や社会的規範を気にして、仕方なく嫌々あげる場合しか成り立たない」
という意見に説得力を感じました。
あと、テーマから脱線してしまうので言いませんでしたが、
何度も「母親の無償の愛」という話がでていたのに、
「父親の無償の愛」は一度も話題にならなかったのも興味深い。


それから、今回「私の意見のどこに無理があるんですか?きかせてください!」とおっしゃった方が。
以前、「批判する」というテーマを取り上げたとき、
「批判する」というのは哲学において大事なことだという話が出ましたが、
「批判される」、自分の意見を批判にさらすこともそれ以上に大事な態度ですよね。
議論の内容だけでなく、参加者の方の態度からも学ばせていただくことが多いです。